時事青論(1)
2008/05/22
◇現在、医療面で、1人のお年寄りを現役世代の3人が支えているが、20年後には、1.9人で支えなくてはならなくなる。私が今、危惧することは、医療費の負担と給付をめぐって、若年世代と高齢者とが対立することだ。考えてほしい。人間誰しも歳を取る。高齢者の問題は、現役世代にとっても、自分の問題だということだ。
◇わが国の医療、衛生水準は世界でも極めて高く、平均寿命が、男性79歳、女性86歳。周産期の死亡率も世界で最も低い。経済、軍事大国のアメリカでは、医療保険加入者は2割しかおらず、それも民間保険だから、保険料に応じて給付サービスも異なり、必ずしも十分な医療サービスを受けられない。
◇これに較べ、日本は、老いも若きも、所得のある人も無い人も、均等なサービスを受けられる国であることを忘れてはならない。最大の課題は、この医療水準、サービスをいかにして堅持し、世界に例を見ない皆保険制度を今後とも守っていくかである。いよいよ前人未踏の少子高齢社会に入る。ここは、国民がどのように力を合わせてこれを乗り切っていくかだ。現役と高齢者の対立図式は無意味で寂しいことであり、決してそんな事態を許してはならない。








