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活動報告-国会

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国会

2006年10月25日
「党員・党友の集い」

安倍内閣が誕生して1ヶ月が経ちます。非常に順調な滑り出しで発足2週間後には訪中・訪韓による首脳会談を実現させ、冷え込んでいた両国との関係改善に向けて大きく前進しました。そのことが滑り込みセーフで、核実験を行った北朝鮮に対する国連の安全保障理事国による国連憲章第7章41条に基づく経済制裁に繋がったと見ることが出来ます。

また、22日には、安倍政権初の国政選挙である神奈川16区、大阪9区の統一補欠選挙で、ともに自民党候補が見事当選しました。これも、安倍内閣に対する国民の信任が得られたことを実証したもので、この後もいくつか選挙を控えていますが、私どもは自信をもって来年夏の参議院選挙に向かう体制が出来たと言えます。

景気も、現在、着実に回復しつつあり、景気拡大期間が40年前の“いざなぎ景気”の連続57ヶ月を超え、戦後最長の記録を塗り替えました。今は“いざなぎ景気”と聞いても若い方々にはピンとこないかもしれませんが、1967年、アメリカがベトナム戦争で苦戦している頃、日本は好景気により世界第2位の経済大国になったのです。

先週、ベトナムの首相が国賓として我が国にお出でになり、参議院本会議で演説しましたが、今は平和のベトナムもかつては国が南北に分かれていて、南ベトナムをアメリカが支援して戦うという、たいへんな時期がありました。私が学生の頃は、これも皆さん、ご存じないかも知れないけれど、“べ平連”運度・・・ベトナム反戦運動が全国的に大変活発でした。私もその“べ平連”世代の1人であります。ベトナムはアメリカと、そして中国とは100年に及ぶ戦争を続けましたが、1度も負けたことのない粘り強い国です。

そのベトナムを、私は今年の5月、民状視察しました。かつての南ベトナムの首都サイゴン市は、元北ベトナムの指導者をとったホーチミン市に変わりましが、市民の反米意識はゼロです。“北”に負けてアメリカに亡命したグエン・カオ・キという南ベトナムの副大統領なども、最近では折りに触れて、ベトナムに帰って来ているという話です。寛容で冷静な国です。今、8000万人の人口に対して、オートバイが1000万台走っているという非常にのどかな国で、日本にとって、とても友好的なな国です。

さて、“いざなぎ景気”の頃、消費者の欲しいものは、「カラーテレビ、クーラー、カー(自動車)」の「3c」時代というのがありました。今は、3cではなくて、「次世代携帯電話、デジタルテレビ、ノートパソコン」の時代ですが、給与総額が鈍化しており個人消費はこのところ、伸びが鈍化していると言われています。それだけ今、「景気が回復している」と言われても実感がないという声も聞きます。とうのも、“いざなぎ景気”の成長率11.5%であるのに対し、現在の成長率は2.4%であり、景気の質が異なっているからです。しかし、企業収益は改善して、設備、雇用状況も改善しているのは事実です。

「改革なくして成長なし」という小泉改革によってここまで、ようやく景気も回復への足がかりを掴んだわけですが、安倍内閣では、その上に立って、「成長なくして財政再建なし」を一つの柱にし、“いざなぎ景気”の頃の急成長時代とは違うものの、着実に景気回復を持続させ、この国の、この地域を豊かにすることを最大の使命にしています。

今、改革に伴って生じている、もう一つの大きな課題は、格差是正の問題です。「経済的な格差には、3つある」と私は申し上げています。1つは「大企業と中小企業」、次に「正規社員と非正規社員」、そして「大都市圏と地方都市圏間」の格差であります。  かつては、我が国は「一億総中流意識」と言われていて、これが、この国の安定のために一定の役割を果たとてきたことも、紛れもない事実です。私は、そこに戻れと言うことではないけれど、ここ10年のいわゆる“失われた時代”は、未大曾有の金融危機もあって、経済全体が低迷していたため、その対応策に追われて税制などの緩和対策を取り続けてきました。例えば、高額所得者は、かつて地方税を含め最高税率が85%にも達していましたが、今は、65%、これに実効税率を踏まえると、個人所得税は、先進国の中でもかなり低いほうであり、これも格差を助長する要因の1つではないでしょうか。

私は、そろそろ、“経済危機モード”から、“平時モード”に取り戻して、格差の乖離を再検討することも一つの方法として考えることが必要なのではないかと考えます。その他、いわゆる“安く使い捨てる”と言われている非正規社員の待遇改善や、年金などの社会保障の充実を考えなくてはなりません。景気回復の果実が一部の人たちに偏るのではなく、国民全体に幅広く行き渡ることによって、格差は自ずと是正されることは言うまでもありません。その果実を大きくするためにも、景気の持続的回復が大切なのであります。

さて、国民にとって最も関心が深いは、いつの時代においても年金をはじめとする社会保障の問題です。私は長い間、この問題を中心に政治活動をやってまいりましたが、私が申し上げたいのは、わが国は、皆保険、皆年金制度が徹底しており、世界でも質的、量的にも優れているということです。そのことをまずご理解いただきたい。一方、人口減少時代に入りました。昨年は一万九千人減り、少子高齢化社会の道をたどっています。五百四十二兆円という巨額の財政赤字の下では、今後、社会保障の分野においても、給付の抑制と適切な国民負担は避けて通れないということも知っていただきたい。

わが国の社会保障費、八十四兆円のうち、三分の二が保険料によって賄われています。そのうち半分は、強制的に事業主が負担しています。年金にしても、医療、介護にしても、それによって維持しているわけです。これに対し、最近、「基礎年金は税で負担する」と民主党は提案しています。年金の未納者が多いからといって、税負担により、自動的に年金がもらえるとなると、医療・介護にも波及して、社会保険方式に基づくわが国の社会保障制度は崩壊してしまうのではないだろうか。今すぐ消費税を10%上乗せするなどの提案は、「自立と連帯」という社会保障の概念を覆すのは明らかであります。

社会保険庁の改革が問題になっています。前国会に社会保険庁を改革する法案を提出しましたが、国家公務員の組合支配とさえ批判されている社会保険庁では、次々に不祥事が発生し、国民の皆様の怒りを買っているところであります。私どもは、年金制度は守るけれども、今の形の社会保険庁を守る気持ちは毛頭ありません。いかにして効率的で信頼される保険庁に戻すか、どういう組織形態がもっとも適当かとの観点から、さらに検討しています。そのためには、現在の出されている法案をさらに大幅に見直すということも検討しなければならず、場合によっては、先に提出した法案を廃案とし、新たに出し直すこともやむを得ないと思っています。

年金制度は国が責任を持って行いますが、今の形で社会保険庁を店晒しにして五年経つので、まず組織そのものを思いきって変えていくことが大事です。場合によっては、公的年金に対する財政管理責任は国が行うことを前提にしつつも、現在、社会保険庁がやっている保険料徴収から裁定、支払いまでの業務を一体として非公務員型の独立法人にやらせるのも一つの考え方でしょう。あるいは、思い切ったアウトソーシング(外部委託)を行うことによって、保険庁本体の人員を大幅に削減して合理化を図ることも考えられます。いずれにしても、年金制度そのものの信頼を高める意味においても、次の国会にできるだけ速やかに改革案を提案し、会期末には結論を出して、国民に応えなくてはならないと思います。

最後に、私が申し上げたいのは、わが国が経験したことの無い少子高齢化、人口減少時代にあっても、国民の皆様方が夢と誇りを持てるような国にするにはどうすべきか、その方向を示すことです。そして、その実現に当たっては、若年世代の負担をいかにして軽くすることができるかも大事だということです。私どもは現在の様々な問題に現実的な対応を行うとともに、将来も見据えながら真剣に取り組んでおります。党員、党友の皆様もどうぞ、ご理解をいただいたうえ、共に国民の皆様のためにご協力いただきたいと存じます。ありがとうございました。

(静岡県中部地区「党員・党友の集い」にて)
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