2006年11月23日
「第26回 京都府連政経文化懇談会にて」
本日は、京都府連「政経文化懇談会」に大勢の皆様方のご出席、ご参加賜りましてありがとうございます。国会の方は教育基本法改正案の採決をめぐり空転しておりましたが、参議院は昨日から順調に審議が始まりました。「審議を尽くせ」と言いながら審議を拒否し、国会を空転させてばかりいたかつての野党に、民主党は先祖返りしてしまったのかとの思いが致しております。
小沢代表はかつて「過半数が賛成している案を、少数のだだっ子がいて、その子をなだめるために、いいなりになってすべてを変えてしまう」のは「少数の横暴」だと批判していた。ところ変わればまさに百八十度転向するのでしょうか。
私は、国会は審議の場であり、いかなる理由であっても、古い牛歩戦術や欠席戦術は国民の理解を得られないと思います。民主党のためにも堂々と論戦を挑むことを期待いたしております。
「パート労働者厚生年金について」
景気も着実に回復続け、今や、「いざなぎ景気」を超えるに到っていますが、その一方で、格差問題が課題になっています。安倍総理も「再チャレンジ支援」に力を入れておりますが、特にその目玉はパート労働者の厚生年金適用問題であります。「正規社員と非正規社員」の問題はかねてからの懸案事項であり、私自身、これについては三年前かかわった責任者として、この際、私なりの考えを申し上げたい。
わが国の厚生年金制度の基本は、「現役時代の賃金に応じて保険料を負担し、現役時代の賃金に応じて年金を受け取る」というものであります。その意味で、本来、賃金と社会保障は一体であるべきでありますが、正規社員に適用される厚生年金が、パートなど労働時間の短い人、いわゆる非正規社員は対象から外されてきております。
実は、平成十六年の年金制度改正の際に、厚生労働省からは、「週の所定労働時間が三十時間以上の人に適用されている基準を、週二十時間以上に拡大する」案が示されました。
しかし、負担増になる事業主はもちろん、実はパート労働者自身からも反対の声が広がり、五年後に先送りされたという経緯があるのです。
一口に「パート労働者」と言っても、実際は、正社員と変わらないような役割を果たしている人もいます。反対に、小遣い稼ぎ程度で働いている人もおり、様々な形があるというのが実態です。週の労働時間も、勤続期間も、年収も様々であり、学生、フリーターの若者、主婦など様々な人たちがいます。
そこで、私としては、「正社員に近いパート労働者であれば、厚生年金の対象とする」ことにすれば、企業にとっても、本人にとっても納得が得られやすいのではないかと考えています。
「正社員に近いパート労働者」とは何か、ということの判断基準を示す必要があります。週の労働時間が二十時間以上という考え方を前提としながらも、それ以外に@勤続期間がある程度以上の人(例えば、雇用保険のように1年以上の雇用が見込まれる人)であって、(1)収入がある程度以上の人(例えば、現在適用されている人の標準報酬の下限である9万8千円よりも多い報酬を得ている人)といった尺度や、さらにこれに加えて(2)正社員と職務内容が同じか、あるいはこれに近い人(例えば店長や売り場主任など管理的な業務に当たっている人)といった尺度も新たに加えてみてはどうかという考えです。
これによってパート一千万人の一割が救済されることを目指す見通しです。また、例えば従業員3百人以下の中小企業に対しては、当面、適用を見合わせるといった、現場の実態に即した、きめ細かな対応を検討すべきではないでしょうか。
今回は、安倍内閣の言わば目玉で、与党としても、三年後の平成二十一年に先送されていた検討を前倒しすることとなりますが、年内にでも方向付けをし、次の通常国会で提案をしていきたいと思っております。皆様にも、どうぞご理解とご協力をお願いしたい。
(自民党京都府連にて)